ゴルフをやるとそのヒトの人柄、人間性がモロ出ますけど、イノシシ猟も、ですなぁ。
ゴルフの場合はパートナーが『己との闘い』でセルフコントロールできてるかどうかということを一緒にプレーして観察していると面白いのだが、イノシシ猟の場合は『チームプレーができるかどうか』を観察するわけで、十人十色で面白い。それぞれが職業猟師ではなくて道楽でやっている連中の集まりだけに、だ。
その日、来るも来ないも勝手なわけで、誰も束縛はされていない。そんな中でその日の猟を成功させる(楽しむ)ためには前にも書いたが『切り』が大切だ。『イノシシが居る山の範囲を特定する』作業無くしてはハンティングにならないのだ。
(1)夜明けとともに山の中へ分け入り、新しい『走り』と『遊び』をチェックして回りイノシシの所在を確認する『見切り』、あるいは『犬を連れての切り』を熱心にできるかどうか。これには経験と技術が必要だが、わからないからと言ってやらなければいつまでたってもワザは身に付かないし、仲間への貢献もできない。『切る』自信が無ければベテランを手伝えばいい。手伝うことで『切り方』を学習できる。陽が高くなり『山が丸くなった』(イノシシがいる見当がつき『待ちの囲い』が可能になった)ころにノコノコ出てくるだけではバカにされる。
そうして『切り』をしたうちの誰かが『ここだ!』と見当をつけた猟場にみんなが集まり作戦を立てて『待ち』へ着くのだが(2)ラクな『待ち』へばかり行きたがる、本バシリ(または大場)と呼ばれるイノシシが来る可能性の高い『待ち』へばかり行きたがる、ポイントへ着くのに大汗かいて10分も20分も歩かなきゃならない『押さえの待ち』ヘ行きたがらない、険しい地形のブッシュで犬がイノシシを止めた(イノシシも疲れると犬も近寄れないような場所で留まる)ときに顔に引っ掻き傷を作りながら近寄って行く努力を惜しむ、なんて猟師も仲間からの信頼度が下がる。
獲物を仕留めたら(3)「血抜き」は仕留めた人間の『当然の義務』だ。『転んだ』らすぐにやらなければならない。仕留めた時刻が夕刻でもない限りまだまだ第2、第3ラウンドをやるのだから近くの沢か川へ獲物を運んで『ワタヌキ』をし、冷水に浸けておかなければならない。血抜き用、ワタヌキ用のナイフとワタヌキのときに股関節を切るノコギリは当然所持していなければならない。ウエァには血が付着するし、長靴履いていてもびしょ濡れになる。この作業を仲間の猟師に任せてばかりいるようではこれまたみんなからの信頼度が下がる。
シシ小屋へ帰ってきたら(4)『皮むき』と『解体』をやる。自らが仕留めたイノシシはもちろんのこと、仲間が仕留めた獲物でも前向きに作業をすべきなのである。(5)手が空いたものは火をおこして一日の空腹を満たすための料理を始めたりするのだ。座って呑んでばかりでは誰にも信頼されない。ましてや(6)猟が終わると獲物を撃った現地で『それではワタシはこれで失礼します。また次回宜しくお願いします』などと無線で飛ばして帰宅してしまう猟師等はもってのほかで仲間からまったく信頼されない。
その日の獲物の解体作業を済ませてから(7)囲炉裏の火を囲んでその日の猟を振り返り、自慢話に話を咲かせて一日を締めくくる。喰ったり呑んだりした後片付け、掃除もみんなでやる。ここまでやって、やっと『その日の猟』が終わる。
まあ、人間性が出ますわな。朝から晩までの行動のそこかしこに・・・。そうやってコアメンバーの結束が高まり、チームワークの骨組みができて行く。人間がやることだから、世の中どこへ行っても、何をやってもとどのつまりヒトの根っこの部分は同じなんだなぁ、ということがよくわかります。
2 件のコメント:
先日は珍しいものを送っていただき感謝いたします
小◯◯と会うたびに◯◯さんのところに行きたいねーと話しているのですが実現できず申し訳ありません
来年はぜひと思っています
時々マネージャーが◯◯さんのブログを開いてくれるので拝見しています
相変わらず忙しいですね
寒くなります
お身体ご自愛ください
2010.12.21 舛◯ ◯樹
こちらこそ、毎日イイ出汁出させていただいてます。
ぜひ一杯ヤリに来てください。エアなら日帰りも可能ですから、夕刻便で来てそのまま呑み続けて朝一便で羽田へ飛べば翌日の仕事はできます。(^^;)
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