山中へイノシシ猟に出かけるにあたっていろいろと身支度があるのだが何が難しいって『足下をどうするか』っていうのが未だに結論を出せないほど難しい。
基本はゴム長靴だ。山へ入れば必ず沢があるし、日陰の多い山の中は水気が多い。『待ち』へ入ったり逃げたイノシシを追い続けたりすればそこかしこで沢渡りだ。イノシシが転べば自分が撃っても撃たなくてもワタヌキ、水洗いで沢や川の流れの中へしょっちゅう入る。で、足下はゴム長なんだが、素材がゴムだから破け易い。980円のゴム長も3500円のゴム長も破ける時はみな同じだ。スパイク付きだって、鉄板入りだって破けにくいわけではない。新品を買っても買ってもすぐに破けるんだなぁ・・・。
しょっちゅう水の中へ入るから破けたゴム長では困るんです。
ン万円も出せば『防水加工皮革ブーツ』とか、狩猟用のいいやつがあるんだろうけどそんなもんを買う余裕は無いし、仮に買えたとしても仲間の猟師はみんなゴム長だから『浮いちゃう』よね。
破けない、つまり水が入ってこないことが一番で、二番目に『滑りにくい』靴底であること。これは単にスパイク底であればいいわけではない。急斜面の瓦礫の地表はガラガラと崩れるのだ。このとき瓦礫の下の土の表面に引っかかるブロック形状のものがいい。で、同時に沢の濡れた石の上でちゃんと引っかかってくれなければ困る。
そしてもう一つ大事なのが防寒性能。年が明けてからの猟は陽当たりいい『待ち』でも冷える。足下はジンジン冷える。足下が寒くては集中して待つことなどできない。意識が散漫になって『外し』の原因になる。で、防寒高級長靴はあれども上記2点の条件を満たすものが無いので買っても無駄なのだ。
結局安価なゴム長の「履き捨て」の繰り返しだ。靴底パターンを基本にして滑りにくいものを選び、防寒はソックス2枚履きで凌ぐ。どこかが破けて浸水が始まったらまた新品に替える。(もう幾足履き替えただろう・・・)
イノシシを追って山の中を走り回っていると新車の軽トラはあっという間にボロボロ、衣服はずたずた、ドロドロ、血まみれ、鉄砲は傷だらけだが、どんなところでどんなことがどんなときに起きてもほぼ要領がわかってきて、いろんなシチュエーションに対処できているのだが、まだまだ足下だけがしっくり来ない。
迅速で確かな行動が求められているときに『足下がしっかりしていない』と思うように動けない。
何をやっても同じだなぁ・・・。
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