2/24/2013

2013冬:吉備高原どんぐりイノシシ・ジビエの宴


やっと肩の荷が下りました。

吉備高原どんぐり仔イノシシも裸になった甲斐があろうというもの。

吉備高原どんぐりイノシシ・ジビエをやろうと最初に言い出した井上シェフも笑顔で宴の2日前に岡山到着。
まずは岡山の老舗プティ・マリエでランチ。持ち込みのGruaud Larose 1978が空き、やがてオーナーシェフの山本さんが秘蔵のワインをど〜んと・・・! 井上さんと同年代のClos Fourtet 1945を持ち出してきてくださった!驚愕のワイン、私は初めていただきました。
さすが井上さん、これだけのヴィンテージとアップで並んでも貫禄負けしてないな。

同い年のシェフ同士、ワインと料理談義に花が咲く。

二日目の夜も、深夜のワインバーでLéoville Poyfereé 1981などが次々と空いていく。

開けて23日、市内幸町のクロワサンスは「どんぐりイノシシ.ジビエの宴」オープン直前。

井上シェフと東京から同道の若武者大部くん、クロワサンスのオーナーシェフ高坂さんの三人がてきぱきと最終準備。
 井上シェフはイノシシのソースの最終仕上げ。イイ香りが厨房からカウンター越しに店内へ漂う。

テーブルセッティングも着々と進む。カウンターは特等席ダネ。

東京で仕込みが施されたどんぐりイノシシは最後の火を入れるだけになっている。

予約のお客様も時間前から続々と・・・。
どんぐりイノシシの町内へ企業移住してきてファンション、アクセサリー等の会社を経営し、同時にレストランも造ってしまったヤング社長K夫妻も期待満々。
カウンターのお客様は厨房一望で先に目で愉しみました。最手前は協議会のM氏。自分達で獲った仔イノシシが乗っている厨房の大きなトレーを感慨深げに注視。

4人掛けテーブル席には匿名希望の地元セレブなご夫人たちが・・・。右奥は今回の宴になみなみならぬご尽力をいただいた同じく地元セレブ、東京出身のFさん、なんと18歳の学生時代から井上シェフの店に通い、シェフの大ファンであり親友。
一人だけイイ思いをしている右手前の若者は市内でビストロ経営をするKクン。

宴のメニューがみなさんの期待を煽っているようです。内容には一部変更もありました。舌平目が揃わなくて鱸に。どんぐりイノシシは煮込みと骨付きローストで2種の料理に。

今回はソムリエもボランティアで協力していただきました。市内のワインバーのオーナーソムリエMちゃん。

ワインもボランティアで、倉敷市の整形外科医Sドクターがとっておきのシャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュを原価で用意してくださいました。もちろんグラスでのオーダーも可能です。私にゃ高嶺の花ばかりですな・・・。

さぁて、いよいよです。この幸せそうなカオ、やっぱりホンモノの料理人だなぁ。

 アミューズはクロワサンス・高坂シェフ創作のジャンボマッシュルーム温物。

前菜は松葉蟹のゼリーよせ。目の前に現れたのは3日前に小生と協議会のMさん二人で賀露港から運んできた松葉蟹の変貌した姿。ボリュームたっぷり、堪能。

次は虫明産牡蠣のフラン仕立て、大サービスで丸ごとソテーを上にのっけ。美味さ表現不可能。

お次ぎはフォアグラと山シギのパテ盛り合わせ。ワインが進む。

厨房では次のプレート、瀬戸内産鱸のブレゼの準備が進む。

4皿目にもなるとワインも進み、会話も弾んでおります。このテーブルは東京から駆けつけてくださった「孫、母、祖母」の三代仲良しKさんご家族。鱸のブレゼをご堪能です。ソースはもちろんゼッピン。


シェフは一旦厨房を出てテーブル席へ。
同じく鱸のブレゼを愉しんでいる「どんぐりイノシシ追っかけチーム」のリーダーO氏と同じ地元の副町長O氏と交歓。右手にはシェフお約束、お決まりの赤ワイングラスが。

厨房内で高坂シェフは既にメインディッシュのどんぐりイノシシに最後の火入れを始めている。
アバラ肉の大部分が28cmのフライパンにすっぽりおさまっている、ほどよい大きさの仔イノシシだ。

厨房に戻った井上シェフはカウンター特等席のキレイどころとと丁々発止。

さぁ、お待たせ。メインディッシュ、どんぐり仔イノシシの猟師風煮込み、アスパラ添え。実はここでも感激のあまり撮影忘却・・・。夜の部でも皆さんにどんぐりイノシシを説明して回っているうちに再び撮影忘却。なんたることだ・・・。
サービスの応援で来てくださって昼の部も夜の部も大活躍のシェフの奥様が撮影された写真を拝借しました。モモ肉の煮込みにマジックソースはえも言われぬものになってました。

そしてさらに同じプレートに骨付きあばら肉のロースト、もちろん井上マジックソースは2種別々に。
こりゃ、骨付き子羊肉よりも美味いわ・・・・。

二人がけテーブル席のお客樣方もどんぐり仔イノシシ料理、美味くて絶句。奥の席には今回のチーズを提供してくださったY氏ご夫妻の姿も・・・。手前のY氏はどんぐりイノシシの地元のトップ。ご夫妻ともに完食。

カウンター席最奥にはマルディグラ・オーナーシェフ和知さんペア、銀座からはるばるおこしいただきありがとうございます。そしてカウンター席中央には東京と祇園の店を毎週往復で大活躍の女将が赤坂店の若手の女将を引き連れてペア鎮座。カウンター奥のお客様に応対しているシェフの奥様Mさんは店内全てに気配りでフロアサービス班を仕切ってます。
みなさんありがとうございます。

再びテーブル席へ移動した井上シェフ。AMG MBをぶっとばす地元のお殿様H氏と殿様談義。

と、思う間もなく隣の席で地元の元やんちゃ族、現在は某人気商品を造っているお菓子メーカーの若手経営者と「やんちゃ談義」。どのテーブルも日頃「うまいもん」を食べている人たちばかりだが、どんぐりイノシシに施された井上マジックに感激、堪能。

そして、やっぱり、Y氏の名品チーズも撮り忘れてしまい・・・、失態・・・。
いつのまにやらデザートタイム突入。作者はクロワサンス専属のパティシエ、伊東嬢。井上シェフから「可愛いね」を連発されても動じていなかった。大モノになるぞ。素晴らしくオイシかったよ。

夜も更けて・・・、さぁ待ってました。シェフの手による賄い料理が。

滅多に口に出来ない絶品オムライスです。しかも本日は仔イノシシ肉入りだ。卵の解き具合、火の入り具合、絶品でした。やはり名工の技ですね。

本当に、本当に、皆様ありがとうございました。
数多くの方々の、損得抜きのボランティア、ご支援によって第一回どんぐりイノシシ・ジビエの宴は大成功のうちに幕を閉じました。井上シェフの「スジ」と「仁義」と「道義」と「男気」で艱難辛苦の半年間を乗り切ることができ、宴は実現しました。

こんなタイヘンなことを、その道の第一人者なのに、ボランティアで、ど〜んとやってくれるニッポン男子は他にはいません。スゴい人です。シェフ・井上。


これからはどちらの方向へも足を向けて寝られないので、今夜から立ったまま寝ます。
ホッ・・・。

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