4月30日 手術
5月02日 退院
5月12日 患部に貯留したリンパ液を抜く
5月14日 リンパ液を抜いた痕が開いたので再縫合
5月15日 走ることもできるようになり以前のようにキビキビ動くビスケが蘇った
5月19日 抜糸、そしてまさか!?の医療過誤・・・。
一瞬にして、元気に動いていた後肢への神経回路はほぼ全て遮断された。抜糸をしたら背骨に埋め込んだインプラントの様子を見るためにレントゲン撮影をすると言われた。僕は待合室へ出て待っていたので状況は見ていない。被写体であるビスケはレントゲン台に横臥させられた。麻痺が取れて元気になっているビスケは起き上がろうとしただろう。そのビスケの前後肢を人間が押さえた。穴の空いたビスケの脊柱にはインプラントが埋められており石膏で固定されているカラダなのだから、細心の注意を払って扱われなければならなかったのに・・・。滅多なことではワンともキャンとも言わないビスケがギャインと悲鳴をあげたと言う。医療過誤だ・・・。
手術前にはしっかり動いていた股関節も動かすことができなくなり、腰から下は全く機能しなくなった。後肢を後ろへ伸ばしてやれば前肢だけで引き摺りながら前進できるが、体力を消耗するので長い距離は歩けない。いったん転んだり尻餅をついたら自ら身体を起こすことは不可能。大小の用足しは介護無しではできなくなった。
不注意からのミスを犯したことへの怒りはもちろん大きい。それ以上に、再び診療室へ入った僕に対して、医師は「レントゲン台の上でビスケちゃんが動いたので脚を抑えたらキャイント泣き、痛そうにしているので痛み止め注射を打っておきました。3日後に予約を入れたのでまた来院してください」と言い、腰から下が硬直して全く動かなくなっているビスケを看護師経由で「抱っこ渡し」して帰そうとした。これには憤怒の焰が燃え上がり、この医師への信頼感は全て消え去った。
ビスケは突然の下半身麻痺の意味が理解できずに不安な眼差しで僕の顔を見上げている。この俺が、この事態に気がつかず、あるいは異変が気になったとしても何も言わずにビスケを連れて家に帰るものと高を括っていたのだろうか。できることならこの医療過誤をうやむやにしたいと、そう考えたのだろう。我が子がこんな目に遭わされたらどんな気持ちがするか、そこまでは考えなかったに違いない。診療室へ逆戻りして事の次第を正した上で一旦ビスケを連れて帰宅した。
翌日、院長はミスを認めた。その上で直ちに対処すると言った。まずはCT撮影で状況を把握すると・・・・。脊髄の逐次損傷であればダメージも小さいだろうと思うが、一瞬にして起きた損傷なのでダメージは大きいかもしれないと医者も認めた。言われなくったってビスケの状態を見れば分かりきったこと。4月30日の手術以前には自分の意思で動かしていた股関節を動かせなくなっているので最悪だ・・・。
恨み言も泣き言も言わないで、動かない脚を引きずりながら懸命に前へ進むビスケを見ていると泣けてきた。
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